自我(エゴ)の権威は、ハート(エゴ)センターが決め手になる権威です。マニフェスターとプロジェクターのうち、感情センターと脾臓センターが未定義で、ハートセンターが定義されている人に出ます。自分が本当にそれを望んでいるか、そのために力を注ぐ意志があるかを確かめて決めるとされます。自分のための選択を後ろめたく思わないことが、この権威の出発点です。
| 決め手になるセンター | ハート(エゴ)センター |
|---|---|
| この権威になるタイプ | マニフェスター、プロジェクター(感情センターと脾臓センターが未定義で、ハートセンターが定義されているとき) |
| 決めるときの時間感覚 | その場。口に出した言葉で確かめる |
| キーワード | 意志、欲しいもの、約束、自分の価値 |
自我の権威はどの順番で判定されるか
マニフェスターとプロジェクターでは、感情センター、脾臓センター、ハートセンターの順に見ていきます。感情が定義されていれば感情の権威、感情がなく脾臓が定義されていればスプレニックの権威です。その二つがどちらも未定義で、ハートセンターが定義されているときに、自我の権威になります。
ハートセンターは、仙骨・感情・ルートと並ぶモーターセンターの一つです。ジェネレーター系でハートが定義されていても、権威は感情か仙骨になるため、自我の権威にはなりません。
つまり自我の権威は、感情の波も脾臓の直感も持たず、ハートの意志が内側の決め手になる人の権威です。ルートが定義されていても、ハートがあれば判定はハートで止まります。
喉につながる形と、Gにつながる形
マニフェスターで自我の権威を持つ人は、ハートセンターが喉とつながっている形になります。この場合、「私はこうする」「私はこれが欲しい」と口から出た言葉そのものが、意志を確かめる手がかりになるとされます。
プロジェクターで自我の権威を持つ人は、ハートセンターがGセンターとつながっている形と読まれます。こちらは「自分が自分らしくいられる方向か」というGの感覚と、意志が結びついて答えが出るとされ、エゴ・プロジェクテッドと呼ばれることもあります。
どちらの形でも、決め手になるのは頭の理屈ではなく、ハートから湧く「欲しい」「やりたい」という意志の強さです。言葉や方向感覚は、その意志を確かめるための通り道と考えられています。
役目を頼まれたときの確かめ方
地域の集まりや職場で「来年の幹事をお願いできないか」と頼まれたとします。自我の権威では、「誰かがやらなければ」という義務感ではなく、「私はこれをやりたいか」「そこに自分の力を注ぎたいか」を自分に問います。
声に出して「私は幹事をやりたい」と言ってみたとき、言葉に力がこもるか、どこか空々しく響くかを感じてみてください。力のこもる「やりたい」なら、引き受けたあとも約束を守り通しやすいとされます。空々しい場合は、無理に引き受けると疲れやすく、あとで負担として残りやすいと読まれます。
買い物でも同じ考え方が使えます。人にすすめられた品より、「私はこれが欲しい」と素直に言えるものを選ぶほうが、この権威には合っているとされます。
意志は、義務感やわがままとは別のもの
自我の権威で取り違えやすいのは、「期待に応えたい」「認められたい」という気持ちを、自分の意志と思い込むことです。頭で組み立てた「こうするべき」は、ハートの声とは違うと読まれます。
また、「自分が欲しいかどうか」で決めることに、わがままな印象を抱く人もいます。けれどもこの権威では、自分の望みに正直であることが、引き受けたことを最後まで果たす力につながるとされます。ハートはモーターであり、休むことも力を保つ一部と考えられています。
自我の権威の人は、約束をしたらそれを守ろうとする力が強いとされます。だからこそ、約束する前に本心を確かめることが大切です。
マニフェスターとプロジェクターでの違い
マニフェスターでは、意志が言葉になり、そのまま行動へ向かいやすい形です。戦略である「行動する前に関係者に知らせる」と組み合わせ、「私はこうする」と伝えてから動くと、周りとの摩擦が減り、平和というサインに近づきやすいとされます。
プロジェクターでは、招待を受けたときに、その招待に応じることが自分の望む方向かを意志で確かめます。望まない招待を受け続けると苦々しさが強まりやすく、心から望む招待を選ぶことが成功のサインにつながると読まれます。
言葉にした約束の重さを知っておく
自我の権威では、口にした「やります」が、そのまま意志の約束になりやすいとされます。軽い気持ちで引き受けた言葉も、自分の中では守るべきものとして残り、気づかないうちに負担を抱えることがあります。
そのため、その場の雰囲気で返事をするより、「少し考えてから言います」と一度区切り、自分の望みを確かめてから言葉にするほうが合うと読まれます。約束の数を絞ることは、ひとつひとつを丁寧に果たすための工夫でもあります。
スプレニックの権威・セルフ・プロジェクテッド権威との違い
スプレニックの権威は、身を守る一瞬の直感で決めます。自我の権威は、自分の望みや意志の強さで決めます。どちらも「その場」で答えが出ますが、脾臓は「安全か」、ハートは「本当に欲しいか」と、問いの向きが違います。
セルフ・プロジェクテッド権威も、言葉にすることで答えを確かめる点は似ています。ただしセルフ・プロジェクテッドはGセンターと喉のつながりで「自分らしい方向か」を聞くもので、ハートの意志は関わりません。
よくある質問
- 自分の「欲しい」がよくわかりません。
- 小さな選択で「私は〜が欲しい」と声に出してみる練習がよく紹介されます。言葉に力がこもる感覚と、こもらない感覚の違いを覚えていくと手がかりになります。
- 自我の権威の人は、自己中心的なのでしょうか?
- そうとは言えません。自分の望みに正直であることで、引き受けた約束を守る力が出やすいとされます。望まない約束を減らすことは、周りへの誠実さにもつながります。
- ハートセンターが定義されていれば、自我の権威になりますか?
- いいえ。感情センターか脾臓センターが定義されていればそちらが優先されます。ジェネレーター系では感情か仙骨の権威になるため、自我の権威にはなりません。
- 一度引き受けたことを断りたくなったら、どうすればいいですか?
- 自分の意志が変わったのなら、そのことを正直に伝えるのがこの権威らしい向き合い方とされます。無理に続けて力を使い果たすより、早めに相談するほうが周りとの関係も保ちやすくなります。
- 出生時刻がわからなくても権威は判定できますか?
- 正午で計算できますが、時刻によって定義されるセンターが変わり、権威も変わることがあります。時刻がわからないときの結果は目安として見てください。